December 15, 2005

Russell 2000 Value Index <3>

前回のエントリーの続きで、Russell 2000 Value IndexとMSCI US Small Cap Value Indexとの比較。
MSCIのインデックスについても、本家のMSCI.comを見てみる。

MSCI US Small Cap Value Indexは、MSCI US Small Cap 1750 Indexをベースにしたバリュー系のサブセットであることはわかるが、ここだけでは詳細は不明。
MSCI US Small Cap 1750 Indexをベースにしたバリューインデックスということは、Russell 2000 Value Indexとは、まあ似たようなものなんじゃないかと思われる。
米国市場のインデックスとしては、マイナーな部類だと思う。米国の小型株インデックスといえば、Russell 2000を思い浮かべる人が多いだろう。


インデックスファンドは、コスト分だけインデックスに劣後することは通説であるので、低コストである方が良いことは確かである。
低コストのインデックスファンドといえば、Vanguardの右に出るものは無い。

Vanguardの小型株バリューインデックスファンドとしては、ミューチュアルファンドのVanguard Small Cap Value Index Fund (VISVX)と、ETFのVanguard Small Cap Value VIPERs (VBR)とがある。
Vanguardのミューチュアルファンドは、米国非居住者では購入できないし、自分の口座があるブローカーでも扱っていない。このため、検討対象はETFの方になる。

VanguardのETFのページなどを見ると、上記のミューチュアルファンドとETFとは同じマザーファンドで運用しているのではないかと推測される。
ミューチュアルファンドのページにはファンド総資産額が$3.7 Billion、シェアクラスの総資産額が$3.3 Billionと書いてあり、ETFのページにはファンド総資産額が$3.7 Billion、シェアクラスの総資産額が$136.7 Millionと書いている。
つまり、インデックスファンドのごく一部がETFになっているような感じである。

ちなみに、MSCI US Small Cap Value Indexの構成銘柄数は950、Vanguard Small Cap Value Index Fund (VISVX)及びVanguard Small Cap Value VIPERs (VBR)の保有銘柄数は951である。

ミューチュアルファンドとETFの過去2年間のパフォーマンスを比べてみる。

VISVX-VBR-2y.png

上のグラフで、青はVanguard Small Cap Value Index Fund (VISVX)、赤はVanguard Small Cap Value VIPERs (VBR)。


ちなみに、ETFの方は2004年1月の運用開始であり、まだ2年弱しか運用実績が無い。
これを見る限り、ミューチュアルファンドとETFのパフォーマンスは同じと考えていいと思う。
Prospectusを見てみると、Vanguard Small Cap Value VIPERs (VBR)のファンド運用コストは、年率0.13%と安い。


iSharesのETFのページを探して、Prospectusを見てみると、 Russell 2000 Value Index Fund (IWN)のファンド運用コストは、年率0.25%とVanguardより高く、単純比較すると2倍近くである。
iSharesのETFの運用コストは、少し高めなのかもしれないが、0.25%はまあ許容範囲かなと思う。インデックスによっては、運用コストが年率0.60%とかのETFもある。


ここで、個人的に一番気になったのが、Vanguard Small Cap Value VIPERs (VBR)のファンドサイズの小ささや出来高の少なさである。


ETFについては、ファンドのサイズや日々の出来高など、流動性の高さが重要なポイントの一つだと思っている。

Russell 2000 Value Index Fund (IWN)のファンド総資産額は$3.058 Billionであり、Vanguard Small Cap Value VIPERs (VBR)の約22.4倍、Vanguard Small Cap Value Index Fund (VISVX)よりちょっと少ないぐらいでほぼ同等である。
また、IWNの過去3ヶ月平均の1日の出来高は 1,105,850、VBRの過去3ヶ月平均の1日の出来高は 16,108であり、出来高では約68.7倍ぐらいの開きがある。
VBRの1日の出来高は、金額にして100万USドル程度、日本でいえばジャスダックの出来高が少ないマイナーめの小型株ぐらいである。これで十分とみるかどうかは、意見が分かれるかもしれないが、ETFとしてはちょっと不安である。日中の株価のチャートも、ちょっと粗い感じがする。

流動性が低いと、売買のスプレッドが開く可能性があり、指値に神経を使う必要がある。また、売りたいときに妥当な値段ですぐに売れない危険もある。
さらに、MSCI US Small Cap Value Indexが比較的マイナーなインデックスということもあり、VBRに投資するのは少し躊躇してしまう。
もう少しETFのサイズが大きくなってからVBRへの投資を検討したいと思う。


これでも、VanguardのETFの方が圧倒的にパフォーマンスが良いということであれば、現段階でもこちらに投資すると思う。


長くなったので、このへんのパフォーマンスについては、また後日。

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Vanguard Small Cap Value ETF (VBR) from 乙川乙彦の投資日記

乙が最近購入した ETF です。アメリカの小型バリュー株に投資します。MSCI US Small Cap Value Index という指数に連動する ...

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お気づきのように、バイパーズとバンガードのミューチュアルファンドは実質同じものです。
もとからあるファンドの一部をバイパーズとしてくくりなおしてETFとして上場させる、というのがここ最近のバンガードの動きのようです。
ですから僕は「バイパーズのファンドサイズ」の小ささについては全く気にしていません。元のミューチュアルファンドのサイズはチェックしていますけどね。

ちなみにバンガードのようなやり方だと日本のETFやバークレイズグループのようにETFを独立して存在させるのと違って、ファンドに新規銘柄を組み入れる際に既存銘柄を売却しなくて良い場合が多いというメリットがあります。
ミューチュアルファンドに流入している資金を使って新規銘柄を組み入れることも可能なわけです。結果的に売買執行コスト(オファービッドの差やファンド内の売却益にかかる税金なども含みます)を節約することも出来ます。

それから、同じファンドでもインベスターシェアーとバイパーシェアーでは経費率が微妙に違って、通常はバイパーシェアー(ETF)のコストの方が安いです。

長文失礼しました

  • vanillacoke
  • December 15, 2005 22:50

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vanillacokeさん、補足の解説ありがとうございます。

バンガードは、まだあまり詳しくみていないので、突っ込みどころ満載かもと思っていましたが、基本線はあまり間違っていなかったようで、よかったです。
そもそも、アメリカでバンガードのミューチュアルファンドではなくETFを買う人って、どういう人達なんでしょうか? 普通なら、年金口座とかでミューチュアルファンドを買って税金を回避すると思うのですが、非居住者用なのでしょうかね。

次回でパフォーマンス比較して一旦終わりなのですが、また変なところでもあったらどしどし突っ込んでくださいませ。

  • Gabbiano
  • December 15, 2005 23:26

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>そもそも、アメリカでバンガードのミューチュアルファンドではなくETFを買う人って、どういう人達なんでしょうか?

うーん、確かにそうですね・・・・
実際バンガードのETFはインベスターズシェアに比べて格安というほどでもないですし、委託手数料もかかりますしね。
結構バンガードって当初はETFに批判的で、あんなのは指数を日中短期売買したい人向けっていう感じの態度で、ETFへの進出も遅かったと思います。
今は少し戦略を変えているみたいですね。

あ、それから昨日書き忘れましたが、バンガードのETFの大きさは気になりませんが、流動性の低さは僕も気にします。
バンガードのはスパイダースなんかに比べてどうしてもオファー、ビッドか開いてしまいますよね。

  • vanillacoke
  • December 16, 2005 22:25

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