April 20, 2006

灰色金利

出資法では、貸金業者の貸付金利の上限金利を29.2%としている。
これを超える金利で貸し付けて利息を徴収すると、刑事罰に問われる。

一方、利息制限法では、貸付金額に応じて上限金利を15~20%としている。

このため、出資法では合法だが、利息制限法では違法となるいわゆるグレーゾーンの金利が存在する。


このところ、上限金利は一部の例外を除いて利息制限法の水準へ一本化し、グレーゾーン金利を撤廃すべきとの方向に進みそうな気配である。

個人的には、法律であまり厳しく取り締まるのは反対で、大きなお世話という気持ちである。
まあ、年利50%とかの高利だったらかなりヤバイとは思うが、基本的に、貸付金利というのは貸し手から見た資金回収リスクに見合った金利になるはずである。

上限金利をあまり厳しく取り締まると、今まで合法だった業者が違法になってヤミ金業者が増えてしまい、大きな収益が裏社会に回ってしまうだけである。

なぜなら、上限金利が法律で低く抑えられると、その金利で採算ベースに乗るように優良顧客を選別する必要が出てきて、与信管理が厳しくなることが容易に想像がつく。
このため、合法業者から借りれなくなった人がヤミ金に回る率が高まる危険がある。

ヤミ金となると、それこそ無法地帯なので、金利や取り立てなどは消費者金融とは次元が異なるものが想像される。


まあたしかに、最初の取っ掛かりのところで借りた金利が低ければ、思いもよらずに多重債務者になってしまう危険は減るかもしれない。
だけど、ある程度の割合は確信犯的な人もいると思う。この世の中、性善説だけにたよるとうまく回っていかないんじゃないだろうか。

あと、貸付金利を低く制限して、金利上昇などで業者の採算が取れなくなったら、どうするんだろうか?
まさかやらないとは思うけど、何らかの業者保護政策を施行したりすると、今までの銀行と同じように、国民全員が金融業者を助けたり、その顧客の実質的な金利を負担することになってしまう。こうなると借金した方がいいなんて危険な考えも生まれてくる。

実際、少し前の超低金利下で住宅ローン減税が適用されたときは、借りた方が有利だと思い、うちは住宅ローンのお世話になっている。


また、消費者金融などで借りる人たちは、貸付金利などについてちゃんと理解していないのではないかと感じられる。
なので、お金や経済についての初歩的な教育は、生きていく上で欠かせないものだと思う。
運転免許の発行時の講習のように、必修のものとしてどこかでやるべきではないだろうか。
自分のお金や生活に直接関係することは、みんな必死に聞くと思うけど。

そうやって金利などについての理解度が底上げされると、みんなできるだけ適正な金利で借りようと努力すると思うのだけど。
そうすれば、法律で厳しく取り締まらなくても、法外な金利の業者はいずれ淘汰されていくと思うけど、甘いかな。

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comments

こんばんは。今年2月に例の最高裁判決が出た後、マーケットが心配しているほど強い規制がかかるとは思えなかったので、アイフルに投資しましたが、先週、どうも雲行きが怪しいので、処分しました。
私もGabbianoさんが仰るとおりの規制がもたらす負の効果を考えていたので、それなりのところで落ち着くだろうという甘い見通しを持っていたのですが、今回のアイフルの業務停止命令は多分に政治的なにおいがするので、一先ず撤退しました。
どうも日本という国は、一方に世論が流れると行き着くとこまで行ってしまうような恐ろしさがあるので、とりあえずは様子見です。

  • tst
  • April 20, 2006 23:54

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僕も必修科目に入れるべきだと思います。
たとえ15%という金利であっても、おなじ15%を投資で稼ぐのがどれだけ大変かを知れば、高いか安いかの判断が変わってくるでしょう。
なにも、1年間に渡って授業でやる必要はありません。まずは社会科の中で2~3時間でもやればエッセンスは伝えられるんじゃないかと思います。

tstさん、水瀬さん、こんにちは。

最近の磯崎哲也事務所のブログに、消費者金融に関するエントリーが掲載されています。
ここはいつも参考になる記事が多いです。
http://www.tez.com/blog/archives/000673.html

基本的には私と近い意見のようですね。
金利(上限40.004%くらいまで)は自由化で、業者のモニタリングを強化するという案です。

消費者金融については、投資対象としておいしそうだなと思ったのですが、今の情勢ではうまみがかなり減ったみたいですね。
悪材料ばかりで好材料があまり思いつきません。

教育に関して、私がとりあえず思いついたのは、貸し出すときなどに、金利などに関する簡単な経済原理の説明と返済日や返済額のシミュレーションを義務付ける、などです。う~んやっぱり難しいかな。
再度借り入れるときは、借り入れ残高などに応じて、講習項目や時間が増えるなどすれば、運転免許更新時の講習みたいだなあと、半分冗談、半分本気のひらめきです。

  • Gabbiano
  • April 21, 2006 12:27

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