January 27, 2007

払える金額

PALCOMさんのブログに何度もおじゃましてマンション購入関連の話題にコメントしているうち、いろいろと昔のことが思い出されてきた。

自分は家を「買っちゃった人」なんだけど、その頃どういうふうに考えてたのだったかなあと。


でも、ネットをいろいろ見ていて、今改めて感じたのは、世の中では、「自分がいくら払えるのか」、払える金額を優先して判断する人がまだ多くいるという事実に、時代はそんなに変わっていないのかなあということだったりする。
月々いくら保険料を払えるから、何千万円の生命保険と日額何千円の医療保険に入っているとか、月々ローンをいくら払えるから何千万円のマンションを買ったとか。
良識あるアドバイスでは、これらは典型的にダメなパターンなので、絶対にしないようにということになっている。合理的な根拠が全く無いから。


自分も昔は近い発想を少し持っていたかもしれないけど、意識して判断材料に使ったことはないなあ。
家を買うときの最終的なトリガーになったのは、納得できる条件のローンがおりたからなんだけど、家賃とローンの支払額を比べて考えたことはない。結果的には当然ローン支払額の方が少ないのは事実ではあるけど。

自分の場合は、まあ大きく損をすることはないかなというとても消極的な考えだった。
自宅が収益が上がるかどうかなんて、端っから考えてない。どちらかというと耐久消費財的な考え。このへんについては別のエントリで改めて書こうかと思う。

家の購入にあたっては、よくあるパターンで、奥さんが主役として登場する。

 
2003年当時、正月休みか何かでむちゃくちゃ暇な日があって、暇つぶしに、新聞にたくさん入っていた折込の不動産広告を見たりしていた。
そうしているうち、家を買わないのという話になった。


自分は、当時すでにAICの本をたくさん読んでいて、海外口座(懐かしのF-Sharp)も持っていたりしたので、家は借りた方が合理的だと理解していたし、そう思っていた。
奥さんから経済的に合理的な説得を受けて納得したわけでもない。でも気持ちは十分に理解できた。

そこそこの家賃を払っているのに、冬寒くて夏暑くて狭い部屋、キッチン、バス、トイレなどの設備は最低のランク。なんか自分のお金がうまく活かされていなくて、浮かばれない気がするのだ。
こういう感情論の前に、どれぐらい損だからなんて理屈では勝てない。別に自宅を無理に不動産事業の収益物件と比較する必要はないわけだし。


で、いろいろ見て検討して、マンション→タウンハウス→一戸建と見てきて、当時は23区内の同地域のマンションと一戸建を単純に床面積で比較すると一戸建の方が安いところも結構あったし、どう考えても共同住宅はランニングコストがかかりすぎて割に合わないと思ったので、一戸建になった。
第一種低層住居専用地域で、結構便利で静かなところに、予算内の値段でまあまあの物件があったので、結果的にはこれに決まり。特に不満な点がほとんど無かった。一戸建としては小さいことと、最寄り駅から15分以上歩くことぐらい。いざとなったらバスが近くを頻繁に通っているし、普段は歩いた方が健全だ。通勤時間は、歩いている時間の方が倍近く長い。駐車場代がかからないので、趣味の一つとして持っている車の維持はかなり楽になる。


自分の場合、購入の一番の決め手は奥さんの自己資金だった。奥さんが独身時代に貯めた資金を手数料その他もろもろの購入資金に出すというのだ。残りのローンを自分の稼ぎで支払うということで、交渉はまとまった。
奥さんの貯金は自分のものじゃないので決定権は無い。仮に自分だけのことを考えると、初期投資に関してはノーリスク。あとのローンをどう考えるかだ。
住宅ローン減税や固定資産税の減免措置などにも背中を押された。後で読んだ橘玲氏の「得する生活」的な考えでは、こういう公的な補助制度は利用した方が勝ちなのではないかと思える。

ローンの支払いは全く心配していなかった。もし支払えなくなる状態というのは、生活自体がヤバイ状態なので、賃貸か持ち家かというレベルではない。
家を売却してローンを相殺して撤退したときに、プラスで終わればいいかなというかなり後向きな計画。このころから出口についてはいちおう考えていたみたいだ。
それまでに支払った分は経費ということで納得するしかない。生きていくためにはお金がかかる。


最初のローンは2003年当時に最大でどれぐらい借りれるかを試した感がある。
当初2年固定金利で1.5%の35年ローン。10年間は住宅ローン減税が年末残高の1%分あるので、実質の金利は約0.5%(定率減税分は考慮せず)。ローンとしてはタダみたいな金利である。頭金をゼロにしても条件は変わらないという。
シロウトの愚かな山勘だと思うけど、担保価値としてそんなに割高な物件をつかまされているわけではないなと直感した。
最低2~3年ぐらいは長期金利は上がらない(上げられない)と思っていたので、この話にのってみた。
地価についても、この水準から半値とかまで下がることはないだろうし、うまくすればちょっと上がるかもしれない。実際には、ラッキーなことに底値に近いタイミングだったし、目論見通りに少し上がってきている。
結局、ギャンブラーな自分ならではの決断だっただけなのかな。

現在は、ローンは借り換えや繰上げ返済などをしてポジションはだいぶ小さくしてある。
繰り上げ返済に充てるようなはした金を運用するより、おとなしく繰り上げ返済したときの金利分の削減効果の方が大きいことに気づいたから。
ただし、ローン残高の半分以上ぐらいの余裕資金がある場合は、それを運用して運用益-金利の差分をレバレッジをかけて大きく増やすことができると思う。運用に自信がある人はチャレンジする価値はある。
借り換えキャンペーンを利用し、2005年当時に当初10年固定金利で2.0%のローン(住宅ローン減税分を考えると実質金利約1.0%)。10年経過後には全額返済できているか残っていてもわずかだろうとの皮算用である。


結果的に、欠陥住宅でもなかったし、失敗ではなかったと思う。今の住環境にはほぼ満足している。
まあ、潜在的なリスクは結構高いと思うので、あまり一般的にはお勧めするつもりは無い。

自宅は資産だとは思っていないし、将来的に国外or国内移住やロングステイなどを考えたときに、初期費用に困らない程度に考えている。
貯蓄型終身保険の代わり(ただし地価に応じて変額)みたいなものなのかな。

(自宅を収益不動産と比べることの是非については後日につづきます)
 

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comments

Gabbianoさん、こんにちは。
実はボクも買っちゃった派です。今の住まいの場所は、通勤にも便利(電車に乗っている時間<=10分弱>の方が歩く時間より短い)ですし、東京駅までクルマで10分そこそこ。週末の娯楽にも選択肢は事欠かない。そういう面も考えれば正解だったと思います。
単純な総支払額の計算では、損得を測れない面もあるように思います。ちなみに、ボクは東京スター銀行の預金連動型ローンを利用しています。住宅ローン減税の期間が終わるまでは、期前返済はしない計画です。

  • renny
  • January 28, 2007 09:29

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rennyさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

rennyさんも持ち家なのですね。このへんの考えは各人の生き方などにもよるので、優劣つけがたいのかなと思います。
経済合理性だけでは生きていけないということでしょうかね。

東京スター銀行は預金残高分が金利ゼロになるのですよね。資金がある人は実質金利ゼロ、住宅ローン減税の適用があれば減税分はプラスになりますね。

  • Gabbiano
  • January 28, 2007 18:32

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あちこちコメントしてすいません。どうも住宅ローン(持ち家)ネタに過敏に反応してしまうようです・・・。

私も持ち家派投資家仲間(笑)に入れてください。

私は数年前大阪市内にマンションを購入しました。会社のあるオフィス街まで自転車で10分、ミナミ(心斎橋・難波)まで地下鉄で5分(自転車で10分)、歩いて数分の範囲内に駅・スーパー・コンビニ・図書館・夜間救急診療所・区役所・税務署(これはいらないか・・・)があるというすばらしい立地条件で、金利も安かったので衝動買いてしまいました。

住宅ローン減税については、還付される所得税と還付されない地方税の比率がひっくり返ってしまって、「これって詐欺じゃないの」と感じています・・・。

  • Ito
  • January 30, 2007 10:24

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Itoさん、こんにちは。

たくさんカミングアウトされる人が出てきて、予想外の展開です。(笑)

今年の税制改正による「国から地方への税源移譲」のことですよね。たしか今月から源泉徴収税額が変わっているようです。
大義名分はわかるのですが、住宅ローン減税対象者にとっては、これまた想定外でした。
多くの人が所得税↓、住民税↑ですので、定率減税廃止分がフルに還付されると思っていたら、世の中はうまいことばかりではないみたいですね。

  • Gabbiano
  • January 30, 2007 16:19

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