February 15, 2007

今日のダヴィンチ関連 -過剰反応なのか?

今日の日経朝刊などにも載ったダヴィンチ・セレクトの行政処分勧告について。
ダヴィンチの株は昨年の夏ぐらいまで持っていたので、ちょっとコメントしたくなったので独り言でも。


ダヴィンチ・セレクトは、ダヴィンチ・アドバイザーズを筆頭とするダヴィンチグループのREITであるDAオフィス投資法人の運用を行っているところ。
証券取引等監視委員会の調査によると、ダヴィンチ・セレクトが過大に算定された鑑定評価額を基にDAオフィス投資法人に資産の取得をさせたということらしい。
もっと正確に書くと、(1)資産に組み入れる不動産の取得時に行うべき不動産鑑定評価手続きの中で、鑑定を依頼した不動産鑑定業者に対し、適切な資料を提示しなかったこと、(2)算定された鑑定評価の内容を確認しなかったことから誤った鑑定評価内容が看過され、結果として過大に算定された鑑定評価額を基に投資法人の資産の取得を行うなどしていたこと、である。

つまり、高い鑑定評価を用いて割高な値段で傘下のREITに不動産を取得させたということ。
それで、証券取引等監視委員会が金融庁に対してダヴィンチ・セレクトを行政処分するよう勧告したというニュース。


ダヴィンチの川上の私募ファンドから、川下のREITその他に不動産を流すことで、ダヴィンチ本体や私募ファンドの投資家は大きな利益を得ている。
ある意味、これはダヴィンチのメインのビジネスモデルであって、自分も錬金術の一種だと言っていたことである。この錬金術のようなものに乗っかっていたわけ。まあ、倫理的にどうなのかは意見が分かれるところだろう。

これについては、前から言われていたことで、関係者にとっては特に目新しい事実は無い。
今回は善管注意義務違反ということだけど、手続の不備や法令違反だけに過剰反応するのはちょっとズレていると思う。違法行為は許されるものではないけど、手続が適正で適法なら何をやってもいいという話ではない。実態がどうなのかを考えるべき。

DAオフィス投資法人が上場されたときも、投資物件を割高につかまされているのではないかという指摘があり、開示資料からもなんとなくそのことがうかがえた。

そのときの自分の考えは、ダヴィンチ・アドバイザーズの株券(ダヴィンチ株)を持っていた方がDAオフィス投資法人の投資証券(DAオフィスREIT)を持つよりも数段お得だろうというもの。DAオフィスREITに投資するのはカモだと思った。

しかし、そのとおりに行かないのが市場の面白いところ。

 
過去1年間のパフォーマンスを見ると、前日の終値ベースでダヴィンチ株はほぼ横ばいなのに対し、DAオフィスREITは約2倍近くになっている。45万円ぐらいでウロウロしていたのが90万円になったのである。
日本のREIT市場はもう異常というしかない。


今朝のニュースを受けて、ダヴィンチ株とDAオフィスREITは寄り付きからストップ安ウリ気配が続いた。結局、大引けまで寄らずにストップ安で比例配分になったみたい。明日も続く可能性はある。

今回の調査結果だけに関していうと、ダヴィンチ株とDAオフィスREITの投資家にとっては実際の被害としては影響は少ないと思う。
金額があまり大きくないし、しかも割高な価格で組み入れられたとしても、その後の不動産の値上がりで利益が出ている状態である。REIT単体としては儲けが少し減ったという程度。その分、親会社の儲けが少し増えたぐらい。


しかし、信用などに関していえば、対応のやり方を間違えると致命的になる可能性がある。
実際に値段がつかないほど売り物が殺到したということから、不信感が噴出してきたように思える。
同業者もかなり大きく連れ安したみたい。
フィンテックもこれに関するIRを出したぐらいなので、影響はかなり大きいと考えられたのだろう。

前からわかっていたようなことではあるけど、こうして改めて新聞などにニュースとして掲載されて、行政処分も受けることになると、その影響の大きさはすごいなあと思った。
最近の企業の不祥事も同じだけど、マスコミに取り上げられたときのパワーはすごいものがある。
ちょっと過剰反応にも思えるけど、ひとたび騒ぎになったときの大衆の心理はこんなものなのだろう。
マスコミの情報操作をうまく使うと、大量破壊兵器並みの威力があるかも。

だけど、それに比べて〇興関係はおかしなぐらいに静かである。裏でいろいろあるのだろうか?


J-REITは個人的にはあまり投資したくないなあ。
いくら証券化してリスク分散されているとはいえ、集めたものが福袋なのか、ガラクタ袋なのか、中身を吟味する必要がある。
で、現状の雰囲気からすると、ガラクタが含まれている可能性が高いものが多そうな気がどうしてもしてしまう。
しかも、価格が高騰して利回りがかなり低くなっている。

ある程度の資金があれば、選別して現物不動産に投資した方がマシなような気がする。


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米国市場だったら、安易な方法でストップ安で放置したりせずに、事実関係が周知されるまで少しの間取引停止にし、その後は地獄の底まで市場の判断に任せる方法をとると思う。
まあ、日本の場合は取引所自体が新興国レベルから抜けきっていないので、難しいのかも。
 

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