April 27, 2007

売りの効用

先日のコメント欄にちょっと書いたけど、少し前から日本株の空売りをちょっと試したりしている。


現段階での感想は、精神安定剤としてはいいかな? という感じ。


投資をするにあたり、個人的なスタンスは、自分が想定するようなことになる見込み(確率)と、それが起こったときのインパクト(結果)とを総合して考えている。一般的に言われる期待値みたいなものをいちおうは考えているわけ。そんなにキッチリとした数字ではなくて、ある程度漠然としたものだけど。
でも、最終的な判断は「好み」ということになるので、アートな領域なのかもしれない。

これが基本線だから、自分の思惑とは全く異なるような部分はできるだけ排除したいと思っている。
だから、インデックスなどに投資する場合も、総合インデックスではなく、バリューや小型などの個別のものに賭けて買っている。
(家族分は何も考えずに放置だから、これとは全くスタンスが違って保守的にしている)

この路線でいった場合、今後しばらくはこのセクター(地域や業種など)は他と比べてまずパフォーマンスが低そうだなと思ったものは、できるだけポートフォリオから外したくなる。
この延長で考えて、今年の年初ぐらいから日本の中小型株はどうみても上がるより下がる方の確率が高そうな銘柄が多いんじゃないかと思ったので、空売りを検討してみた。
今の水準で全部売ってしまうのも賢明ではなさそうだし、そのうち上がるだろうとのノーテンキな思いもあるので、自分なりの対策を考えてみた次第である。

 
今のような状況では、単に安いからという理由だけで買うのは危険すぎる。ちょっとぐらい好決算を出しても結局売られてしまう。
最近は少し雰囲気が良くなってきているのかもしれないけど、なかなか底が見えず、いつまでズルズルと下がっていくかわからないので、ちょっと買いづらい。試しに買ったとしても結局下がってしまうケースが多そう。で、みんなそう思っていると、悪循環でさらに下がってしまう。

ここで、ふと、状況をみると確率的には下がる銘柄が多いのだから、ショートしてみれば少しは利益がとれるんじゃないのかな? と、思ったわけ。
こんな安易な考えで売って簡単に儲かるほど市場は甘くないと思っているけど、どうみても下がりそうなのだから、確率が高く期待値が大きそうな方に賭けてみるというのは、基本スタンスから外れない(というかこっちが正解だったりして)という結論に至ったのである。


とはいっても、日中に場を見れるわけではないし、シロウトが手を出して大怪我をする危険をなるべく避けるために、できるだけ安全策をとるようにしている。

例えば、下降トレンドがハッキリしているもの、値動きがあまり大きくないものなどを選び、ロスカットや利確はロングの場合よりも早めにする、などである。
つまり、短中期的な下降トレンドに乗りながら、思惑が外れたときはすぐに撤退するようなイメージだ。


そうしてみたら、持ち株が下がったときも、ショートした株がそれ以上に下がったりして、精神的にかなり楽になることがわかった。
ショートしたものが下がったのを見るときは、シューティングゲームで敵を撃っているような感じ。ある種の爽快感があったりするので、あまり続けるとダークサイドに落ちてしまう危険がある。
とはいえ、ポジションとしてはショート分は小さいので、気休め程度でしかないのは事実。積極的にショートで儲けようという気は今のところ無い。

もう一つの収穫は、意外とショートも使いようによっては良い手段なのかなあと思えるようになったこと。自分の投資スタンスの幅を少し広げられる可能性がある。


株などは、経済が成長している限り長期的には右肩上がりのはずであるから、みんなこれを信じてバイ&ホールドしたりしている。
ショートポジションはこの原則には反するものだから、短期的なトレンドに賭けたり、裁定を狙うようなときに使うのが正解だろう。あとは、右肩上がりとなる前提の思惑が崩れたときかな。


あと、ショートの不利な点は、利益の絶対量に限りがあること。
価格がマイナスになることはないから、得られる利益の絶対量は現在の価格以上にはならない。つまり、10万円の株をショートした場合、10万円以上の利益は絶対に得られない。ロングの場合は、例えば25万円に上がれば利益は15万円になる。
投資家は基本的に騰落率でみているから、価格が下がって安くなればなるほど、一定の枚数で同一の騰落率に相当する変動幅の絶対値が小さくなり、利益の絶対量は少なくなってくる。ロングの場合はこれと全く逆で、上がれば上がるほど同一の騰落率に対する変動幅の絶対値が大きくなり、利益の絶対量はどんどん多くなる。

だから、もしショートした銘柄が暴落しても、金額としてはそんなに大儲けにならないケースもあるだろう。
もともと、ショートは踏み上げられた時の損失が大きいので、そのリスクに比べてリターンが見合うのか検討する必要がありそう。

リスクとリターンのバランス感覚がよりシビアに問われるのかもしれない。
 

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