September 2, 2007
8月のマネーファンドの運用状況
近頃のサブプライム問題を起点とした市場の混乱において、欧米の中央銀行が素早く動いた要因であり、自分が一番ビビッていたのは、短期金融市場が機能しなくなることだ。
これは、よく喩えられるように、お金の流れを血液に喩えると、大動脈のあたりで血が流れにくくなっていて、最悪は止まってしまう状態に近い状況が起こる可能性があったということ。
短期債券でよく取引されるCPなどの買い手がつきにくくなって、資金をロールオーバーできずに縮小しなければならない状況になっていたわけ。
やばそうだったのは主に資産担保型のABCPみたいだけど、今後もまだ予断を許さない状況になる可能性も残っているかも。
それで、中央銀行が緊急に流動性を確保する手立てをとったりしたのだ。
企業でも同じで、短期の資金繰りがつかなくなると、たとえ黒字であっても倒産することもある。
つまり、期末にいくら大量のキャッシュフローを確保できる予定があっても、今日現在に手元の資金が動かせなくて明日の支払いができないと、ヤバイことになる。
さて、このような状況の中で、CPなどを含む短期債券で運用しているマネーファンドの8月の運用状況はどうであったかみてみよう。
よく使っているFT.comでマネーファンドのパフォーマンスを確認してみる。
ここでは、自分になじみの深いシティカレンシーとロイズマネーファンドのUSD建てのものを比べてみることにする。
(グラフはFT.comより拝借)
まずはLegg Mason Global Money USD (シティカレンシー米ドル建て)のパフォーマンス
URLはこちら
<過去1年のパフォーマンスのグラフ>

マネーファンドの場合、通常は毎日基準価額が微増していくので、パフォーマンスのグラフはほぼ直線状に右肩上がりになるが、8月はかなり暴れている。
これを拡大して、過去3ヶ月のものをみてみる。
<過去3ヶ月のパフォーマンスのグラフ>

このように、かなりローリスクと思われている短期債券型のファンドが8月はマイナス運用になっている。
次にLloyds International Money US Dollar (ロイズマネーファンドUSD建て)のパフォーマンス
URLはこちら
<過去1年のパフォーマンスのグラフ>

こちらは短期債券市場の混乱の影響をほとんど受けていなくて、ほぼ直線状のパフォーマンスを保っている。
これを拡大して、過去3ヶ月のものをみてみる。
<過去3ヶ月のパフォーマンスのグラフ>

ロイズの場合は、安定した運用成績を出しているようだ。
このように、運用会社によって(組み入れている資産によって)短期債券ファンドのパフォーマンスがバラついている。
この結果をみると、2つのサンプルだけでも大きく異なっているから、多くの人が少なからず投資していると思われる米ドル建ての外貨MMFでも、影響を受けているところがあってもおかしくない。
などと、ちょっとおどかしてみたりするが、誰かが書いていたように、株式市場は戻りが早すぎてちょっと楽観過ぎる気もしている。
いや、単に感情に左右されすぎているというか、ニュースなどに直感的に反応しすぎているといった方がいいのかな。
- by Gabbiano
- at September 02, 2007 20:42
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comments
はじめまして。コメントありがとうございます。
自分はまだ準備中ですが、既にいくつかの銘柄に投資されていらっしゃるんですね。自分が狙っていた銘柄に既に投資されるのにはびっくりしました。
最近の株式市場(特に日本)と為替は、なんだかネタに振り回されているような気がします(苦笑)。ダウ平均の30社のうち、数銘柄で振り回されている日本って何だろうと思う今日この頃です(今年は、日本株ノーポジですけれど...)。
リンク張らせていただいてもいいですか?
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cocacola_system_no1さん、コメントありがとうございます。
リンクはご自由にしていただいて結構です。
こちらこそよろしくお願いいたします。
私の方はまあぼちぼちやっています。(^^)
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シティカレンシーについてググッていたら、ムーディーズの興味深い資料がありました。
http://www.moodys.co.jp/PDF/15001/0000009176.pdf
これによると、各通貨建てにおいて、7月の時点でモーゲージ証券やABSが組み入れられているのですよね。米ドル建てはかなりの割合です。
8月のパフォーマンスについては納得です。(^^;
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