October 24, 2007
周産期医療(その3)
これがまさに「経験値の高さ」というものなのかもしれない。
奥さんも自分と似て結果的には病院や医者の巡り合わせは良いようだ。
かなり予定より早くなってしまったが、うちの子は無事に生まれることができた。
当初の40週の予定日より4週間ぐらい早く、36週2日で緊急帝王切開に。
結局は胎盤が子宮口にかかる辺縁前置胎盤という状態で、妊娠週数が進んで大きくなるほど出血などのリスクが高まるので、主治医の判断により早めに36週0日で管理入院することになった。
入院後の診察により、8日後の37週1日に予定帝王切開することになっていた。胎児は少し小さめだけどこの辺りがベストかなということで。
そのつもりでいたら、子供の方が早く出たがったのか、2日後の夜に軽い出血、定期的なおなかの張りがきて、状況は変わって急な展開に。
軽い陣痛のようなものを繰り返し、破水。深夜に緊急帝王切開となった。
ここの病院は1日に何人も生まれるような盛況な状態だし、ハイリスク出産の確率も高いので、症例が多く、スタッフ全員が慣れている。
各スタッフの判断は、結果的にみるとほぼベストなもの。情報の伝達もうまくいっている。
いろんな状況を想定して早め早めに動き、対応が後手後手に回ることがない。だから、バタバタして精神的に追い込まれることもなく、ことがスムーズに進められる。
入院の決定、状態変化後の分娩室への移動、緊急帝王切開の決定、手術の準備など、後で考えるとこれしかないというような選択だったのだ。
術後の処置や新生児のケアも良かった。
この日の当直は部長クラスのベテラン医師だったので、信頼感も高くラッキーな面もあった。
予定外の早産で出生時体重が2186gと小さかったので、当初はNICUに入ったが、特に問題もなく元気なので1日半ちょっとで出てきて直にご対面となった。
うちの場合、かなり恵まれている状況だったとは思う。でも病院を選んだのは自分達なので、選択が間違っていなかったということなんだろう。
ここの病院は産科の医師、助産師、看護士の人数が多く、疲れてボロボロという印象は無い。
この日も前の人の帝王切開が終わった後に急遽うちらの手術が入ったから、当直としては賑やかな方だったようだけど、まだ想定の範囲内という感じだった。さすがに術後はお疲れの様子ではあったけど。
しかし、これが外部からの搬送となると、厳しい場合もあったかもしれない。
例えば、緊急帝王切開を決めた時点で、外部から搬送の打診があったとしたら、多分受け入れられないだろうと思う。このタイミングではスタッフも設備も余裕が無い。あと1,2時間後だったら可能かもしれないけど。
予定より早かったので、事前に貯めていた自己血は予定量より少なかった。出血に備えて輸血(赤血球)は10単位(2000cc?)オーダーしていた。万全の体制で臨むとのこと。
これぐらい用意していないと怖くてできないなんて言われるとちょっとビビッてしまうが、準備万端ということで納得した。
結果的には、術中はそれなりに出血があったけど心配された術後の出血もなく、自己血を戻しただけで輸血はやらずに済んだ。
これが搬送だったら、自己血すらも無い。
結局のところ、一番重要なのは、医療スタッフと患者との信頼関係なのだろう。何が起こっても受け入れられるような。
事件に発展するのは、結果を受け入れられない何か強い要因が残ってしまっているからだと思う。
状況に応じて病院は選んだ方が良いかもしれない。
今回に関しては自分達のリスク管理はうまくいった方だと思う。
NICUの部屋の中に入るなんて、めったにできない経験もできた。
白衣を着て未熟児室の入口とNICUの入口の2回手洗いをして中に入る。
保育器がいくつか配置されていて、隣には1200gぐらいの赤ちゃんがいたりするから、それに比べるとずいぶんと大きく見える。
今は小さいながらも病室で元気に母乳を飲んでいるのをみると、少し安心した。
でも上の子の時よりも気になって、まだ本業があまり手につかない。(^^;
ここで最後にお金の話をすると、
健康保険適用になったので、高額療養費の申請などの手続が増えたけど、金銭面だけをみるとトータルでは正常分娩よりも安くあがりそうだ。
- by Gabbiano
- at October 24, 2007 22:21
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comments
ご出産おめでとうございます。
自分の子の時は、まだ今のように出産難民とか野良妊婦とか騒がれない時代でしたし、一般の開業医で出産したわけで、深く考える事もなかったわけですが、医療制度はホントに疲労しまくっていますね。
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オサーンさん、コメントどうもありがとうございます。
上の子は個人病院で生まれたのですが、今回はリスクがあったので大きいところに行きました。
前にもちょっと書きましたけど、だんだんと産院が少なくなってきているので、結果として大病院に集まってくることになるのですが、お産が集中したときには緊急の対応が難しくなってくるのですよね。
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